ミステリという勿れ|1話あらすじ・ネタバレ・登場人物・感想

エンタメ

小学館より発売中の漫画家・田村由美さんの『ミステリと言う勿れ』が話題です。

2022年1月には月9ドラマの放送も決まり、ますます人気になりそうです。

この記事では、『ミステリと言う勿れ』エピソード1のあらすじ・ネタばれ・感想・登場人物について書いています。

ネタばれがありますので、ご注意ください。

『ミステリと言う勿れ』エピソード1あらすじ

カレーをこよなく愛する、天然パーマの大学生、久能 整(くのう ととのう)が、ある日殺人事件の容疑者として取り調べを受けることになります。

被害者は、整と同じ大学の同級生。

身に覚えのない事件にもかかわらず、次々と容疑を裏付けるような目撃者や証拠が上がってきます。

取り調べ中に話される、刑事たちの会話や雑談から、事件の糸口や刑事たちの悩みに対しても、鋭い洞察力や記憶力、豊富な知識でしゃべり倒していきます。

そして、連日の取り調べが続く中、冷静に事態を分析し、証拠の不自然さや矛盾点を持論を交えて解説し、ついに事件の真相にたどり着きます。

常識にとらわれずに、独自の見解で事実を突き詰めていく主人公・整の語りが、屁理屈とか変わり者と言われるゆえんでしょう。

でも、そこがこの「ミステリという勿れ」の面白いところで、なるほど!確かに!と思わされます。

『ミステリと言う勿れ』エピソード1ネタばれストーリー

エピソード1 容疑者は一人だけ

「カレー日和だ」とつぶやきながら冬の空を眺める整。

外ではヘリコプターやパトカーの音が騒々しい。

「ピンポーン」とチャイムが鳴る。

ドアを開けると、大家さんの後ろに大隣署の刑事、藪の姿。

「夕べの10時頃どちらに?」

家で一人でカレーを作っていたと整。

「近くの公園で同じ大学の寒河江健さんのご遺体が見つかって、ちょっとお話を伺いたい」と警察署で事情聴取が始まる。

彼はどういう人物かと聞かれ、

「金持ちのボンボンでチャラくて派手でモテモテであまり近寄りたくないタイプ・・・。」

「悪意のある言い方だが、彼を嫌いだったか?」と問い詰める藪。

「つまり、ぼくが疑われているのですか?」

「目撃者がいるんだよ」

「犯行時刻に君と寒河江君が争っているのを見た人がいる」

「君の頭は結構特徴的だからね」

整「その目撃者は知っている人なのですか?皆さんが知らないのであれば、僕と立場は同じですよね」

「どうしてその人の言うことが本当で、僕の言うことが嘘なのか」問い詰める整。

藪「殺人の疑いを掛けられているのに落ち着いているな」

整「何もしていない僕を落とし込むほど警察はバカじゃないと思っていますから」

「それともバカなんですか」

次の日も事情聴取に呼ばれる。

藪とは違う刑事が聴取に当たるが、昨日警察官同士の雑談を耳にしていた整は、質問には答えず、警察官の子育てや、ペットの死、育児の悩みなどについて持論を語りだす。

授業に出たいんで帰りたいという整に、明日も来てくれるかなと藪。

3日目

相変わらず、雑談をしに来る若い警官たち。

藪「料理は得意か?果物ナイフは持っているか?」

「お前の指紋が付いた果物ナイフが見つかった!」

整「僕はバカですか?指紋の着いたナイフをそのまま捨てたんですか?」

藪「そういうもんだ」

「君が殺しをしたなら、必ず捕まえる。真実は一つだ」と青砥巡査部長。

整「真実は一つなんかじゃない。真実は人の数だけあるんですよ。でも、事実は一つです」

藪「お前のパソコンから、寒河江宛の借用書が見つかった」

4日目

美容室にも行けず、頭がぼわぼわしてきた整。

「誰かに罪を着せられているようだ」

若い警官に、いくつか状況を確認し、整の推理が始まる。自分の推測がだんだん確信に変わる。

寒河江が免許を取り、車を乗り回していた。

そして事故を起こし、人を轢いたのではないか。

それが、藪の妻子だったのではないか、と語り始める。

藪が事情聴取で話す様子や言葉に違和感をもった整は、事件の前に藪が自分の部屋に入ったことがあるのではと、問い詰める。

整「ご家族の復讐のために寒河江を殺したんですね」

「お前何を!」と笑う藪に、

整「ドラマではよく、疑いを掛けられた無実の人は怒って、真犯人は笑う」

「目撃者のことを聞いたときに、藪さんは息をのんだ。知っている人なんだと思った」と整。

整の問いに藪が語りだす。

藪「寒河江を大学に見に行ったとき、整と顔見知りだと知った。整がカギを落としたのを拾い何かに使えるかもと、合鍵を作っておいた」

「そのカギで、お前の部屋に入り果物ナイフやノートパソコンに細工した」

「後悔はしていない」と話す藪に整は「復讐は楽しかったか?」と問いかける。

家族と過ごす時間を大切にせず、事故の日も仕事のせいにして、病院にも行かなかった。

それなのに、仕事でもない復讐のために膨大な時間を費やして寒河江を探した。

「妻と子供は喜んでくれる」と言う藪に対し「そうでしょうか」と整。

忙しさにかまけて、家庭を顧みず・・・と核心をつく説明に激高する藪。

整「自分は親の気持ちはわからないが子の気持ちはわかる」

自分が子どもだったら、「お父さんは、刑事は忙しいと自分たちには構いもせず、僕たちがいなくなったら、もう忙しくないんだね」と思う。

「生きている時の家族には、やりがいを感じなかったんでしょう」と。

「お前に何がわかる!」

「僕は子供を持ったことはないけど、子供だったことはありますから」

更に、思い出したことがある。成績が下がって父親に車を取り上げられたと寒河江が言ってた。

整は寒河江が本当にひき逃げ犯だったのか、別の犯人がいたのではないかと推察。

そこに、女性の警官が整に頼まれて探していた寒河江の先輩を連れてきた。

寒河江が殺されて怖くなったと、ひき逃げを認めたという。

でも、これもまた真実か、身代わりにされたのかわからない。

全てを明らかにしてほしいと願う整。

最後に藪がポツリ「遅くにできた子で、参観に行って恥ずかしい思いをさせたくなかった」

そういうことは、ちゃんと言わないと伝わらない。奥さんも、藪のことを思って、ネクタイや、腹巻、レッグウオーマーと体を気遣っていたのに、、、。

「まずは、奥さんやお子さんの好きなものを探してみてはどうですか」

青砥「お前は一体なんなんだ!」

「ただの学生です。親のすねかじりで、働いたこともない、盗みをしたことも、人を殺したこともないのに、こんなところに閉じ込められて、美容室も歯医者もブッチして優も取れないただの学生です」

自分の疑いを晴らし、ボサボサ頭で帰る整。

青砥「あいつ、自分の父親への恨みを話しているようだったな、、、。」

『ミステリと言う勿れ』エピソード1登場人物

ミステリと言う勿れ
小学館公式サイトより引用

 

久能整(くのう ととのう):主人公。カレー好きな大学生。記憶力、洞察力、知識が豊富。次々と持論を展開し事件の真相に迫っていく。
藪鑑造(やぶ かんぞう):大隣警察署の警部補。刑事の仕事に命を懸けている。妻と息子をひき逃げされた。
青砥成昭(あおと なりあき):大隣警察署の巡査部長。過去に冤罪事件を起こしている。
乙部克憲(おとべ かつのり):大隣警察署の巡査。子煩悩、娘が生意気になったと嘆く。
池本優人(いけもと ゆうと):大隣警察署の巡査。来年父親になる。奥さんとよく喧嘩している。
風呂光聖子(ふろみつ せいこ):大隣警察署の巡査。女性としてなめられないように、一人前になるために奮闘している。最近ペットの猫が死んだ。
寒河江健(さがえ けん):殺人事件の被害者。整と同じ大学。高校からの知り合い。

『ミステリと言う勿れ』感想

まず読んで、あー面白かった!と思いました。

このエピソード1は、整が現場へ行ったわけでもなく、刑事がたいして走り回るわけでもなく、会話だけで事件の真相が解明されていきます。

登場人物の話や表情から、事実を突き詰めていく。

整の記憶力や違和感への疑問、それを裏付ける知識のかけらがが積み重なって、ミステリーでも何でもないたった一つの事実が明らかになります。

整がこういうキャラクターになった過去はまだわかっていませんが、物事を俯瞰でとらえ、常識と思っていることで見えなくなっているものを、ズバット言い切る性格は、結構好きです。

刑事さん同士の雑談も何気に記憶していて、適切なアドバイスをさりげなくする。知識や持論をしゃべると止まらないからウザがられるが、だんだん受け入れられて頼りにされてくる。

じわじわきてクセになる感じがいいですね。

事実は一つでも、真実は一つではない。人の数だけ真実はある。

よく真実は一つだ!って聞きますが、思い込みだったんですね。とらえ方で真実はいくらでもある。

ミステリという勿れは、本当にストーリーが面白く、主人公が痛快で、どんどん読みたくなる漫画です。

『ミステリと言う勿れ』エピソード1まとめ

今話題の人気漫画「ミステリという勿れ」について、あらすじやストーリー、登場人物、感想についてまとめてみました。

会話や表情から状況を分析・判断し、仮説を解説しながら事件の真相に迫る、主人公・整のしゃべりは、痛快でクセになる面白い作品です。

来年には、TVドラマにもなることも決まりました。

新感覚ミステリーともいわれる「ミステリという勿れ」は、現在8巻まで刊行されています。

どのエピソードもワクワクすること間違いなしです。
機会があれば、その他のエピソードにも触れていきたいと思います。

皆さんの参考になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました