今日の、「どさんこワイド１９７」では、横浜市立大学医学部で研究している新型コロナウイルスワクチンの有効性について山中竹春教授から解説がありました。
横浜市立大学医学部のファイザー製ワクチンの研究チームによる、日本人を対象にした調査で、7種類の変異株に対して有効性が認められ、ワクチンの2回接種で、中和抗体の９０％以上の中和抗体ができたと話されていました。
今までは、日本人以外のデーターばかり発表されていたので、素晴らしい研究結果が報告されて、少し安心できたような気がします。
「どさんこワイド１９７」で報告された研究結果や、感染対策の継続についてまとめました。
どんな研究をしたの？
研究対象は、ワクチンを終えた医療従事者105人（平均年齢42歳）
安全性を求め、本物のウイルスは使わず、変異種ウイルスからとったスパイクというものをそれぞれ特殊な粒子に付けて試験をしたそうです。
調査対象ウイルスは従来種の他に、イギリス種、インド種、ブラジル種、アフリカ種など、米ＣＤＣ（疾病対策センター）が注意を呼び掛けている変異ウイルス7種類。
中和抗体って何？
中和抗体は、病原体や感染性粒子が細胞に対して及ぼす生物学的な影響を中和して、細胞を防御する抗体である。中和によって病原体や感染性粒子は感染性や病原性を失う。中和抗体は、ウイルス、細胞内細菌、微生物毒素に対する適応免疫系の体液性応答の一部である。
ウィキペディアより引用
中和抗体とは、ウイルスが細胞にくっつくのを阻止してくれるもの。
中和抗体ができると、ウイルスが体に入るのを防いでくれると、番組では説明。
試験の方法は
ワクチン前・1回目のワクチンの2週間後・２回目のワクチンの後の3回分の採血を研究対象者から採取します。
各血液に、疑似ウイルスを合わせて3時間置いて検査すると、細胞が感染したか感染していないかがわかります。抗体が有るか無いかがわかります。
研究の結果ファイザー製ワクチンは変異株にも有効
結論から言うと、研究対象の約９０％以上の方が、すべてのウイルス株に対して中和抗体が陽性になっていたということです。
変異株の中和抗体ができていたことになります。
海外の研究でも９０％以上と言われていたので、日本人でも同じような結果ですね。
ただし９０％の方が中和抗体ができたのは、2回目の接種をした後で、1回目の接種後はイギリス種、アフリカ種、ブラジル種などは２０％程度で、従来種で５７％程度と、2回接種の有効性も分かったようです。
今までは、海外のデーターしかなく、日本人のデーターが取れたことで、2回目接種の有効性が証明されました。
ワクチンの有効性が改めて証明されたので、今までは敬遠していた方も積極的に接種していけそうですね。
ワクチン接種でも感染対策は必要
今回の研究で、ワクチンの有効性が証明されました。
ワクチンを接種することで、９０％の方に中和抗体ができるなら、接種しない手はないですよね。
ただ、1回目の接種後では、まだ抗体は少ないので、2回目の接種で抗体が付くまでは、感染する可能性は高いです。
これに安心せず感染対策をしっかりするのはもちろんのこと、接種後も感染対策は続ける必要があります。
集団免疫の有効性は国民の６～７割に免疫がつくということらしく、ワクチンがいきわたるまでは、気を抜けません。
新型コロナウイルスに感染した方は、すでに中和抗体ができている状態ですが、軽症だった方は十分な抗体が付いていないこともあります。重症だった方のほうが抗体価は高いようです。
一度かかっても再度感染する可能性はあるということですね。
研究では、既感染の方にワクチンを1回接種したところ、9割以上の効果があったということです。
既感染の方のワクチン接種も始まるといいですね。
また、2回目のワクチン接種をしても、１０％弱の方が感染する可能性があります。
例えば、インフルエンザワクチンをしていても、かかってしまうことはよくありますよね。
でも、免疫がすみやかに働くため重症化はしないとのこと。
今後は、抗体がどのくらいの期間続くかなども、引き続き研究していくようです。
まとめ
今回の研究発表は、日本国民みんなが知りたいことだったと思います。
ワクチンを接種することで、９０％以上の方に中和抗体ができたということは、新型コロナと戦う私たちにはものすごく心強い報告です。
国民の、ワクチン接種が始まりましたが、医師や設備の不足で早急には進まないことも予想されます。
集団免疫が得られるまでは、自分のためだけではなく、他人のためにも気を抜かず感染予防をしていきたいですね。
少しでも、早くワクチンがいきわたり、安心して出歩ける世の中になることを願わずにはいられません。
コメント